IMGP5784今回の「行ったつもりツアー」は乗鞍岳です。

前回の・立山ツアーと同じ5月末にバックカントリースキーツアーを行います。両方できる年もあれば、立山か乗鞍のどちらかだけになる年もあります。
アルペンルートを延々と乗り継いでいく立山と違い、乗鞍岳はバス1本で手軽に行けるのが魅力です。ほとんどの人が日帰りですが、ダイアモンドダストのツアーでは位ケ原山荘に泊まって2日間のツアーを行うことが多いです。


IMGP0356乗鞍高原でツアー参加者たちと集合。バスに乗って大雪渓・肩の小屋口まで行きます。
厳冬期に乗鞍スキー場トップから登るツアーも行ったことがありますが、山頂まで行くのはかなり厳しいです。寒さも半端じゃない。昔1月に行った時、ザックの中の水がカチンコチンに全部凍っていたことがありました。骨まで凍るかと思う寒さでした。
あの頃は自慢の(?)負けん気の強さが今のさらに100倍くらいありました。次はマイナス何十度であろうとも山頂に行く・・と泣く泣く引き返しましたが、今はもう春の方が良いです。

IMGP0024大雪渓・肩の小屋口に着きました。5月末でもこの残雪。さすが3000m峰です。
朝一番に歩き始めた人がはるか上部にゴマ粒のように見えています。









IMGP5652この大雪渓下のバス停で標高2616m。立山と同じく乗り物で一気に上がってきたので無理はしません。
できるだけのらくらと準備をし、初日は頂上までは行かずに大雪渓やその周辺だけで滑ります。

この大雪渓ではショートポール立てたり、コブを付くったり、小さいキッカーを作ったりしてここだけで遊んでいる人も多いです。
みなさんそれぞれ楽しそう。


IMGP0008位ケ原山荘でバスを下り、大黒岳と富士見岳の間の鶴ケ沢を登って滑ることもあります。
鶴ケ沢はいつ行っても人が少なく、少しの登りで満足に滑れるので気に入っています。

ツアー初日はこんな風にゆっくりペースでツアーを行います。






標高2400m位ヶ原山荘の夕食位ケ原山荘の夕食です。いつも鹿鍋。後で煮込めるようにうどんもついています。他にホイル焼きやおでんなど。
2350mの山小屋で暖かいお鍋が食べられるのはうれしいです。美味しいですよ。

バスで来られる山小屋ですがやはり山小屋。夜は静寂そのものです。松本方面の街の夜景が見えます。




IMGP5675ツアー2日目の朝。外でコーヒータイムです。
朝一番のバスが上がって来る前の静かな時間。バス到着後は山小屋周辺も山も大賑わいになりますが、その少し前の時間がとても良いのです。山小屋ご主人が丁寧にドリップしてくれるコーヒーを、山を眺めながらいただきます。

乗鞍高原の温泉宿に泊まるのも良いですが、位ケ原山荘に泊まる理由はこの静かな朝の時間にあります。



IMGP00382日目は山頂を目指します。
大雪渓・肩の小屋口からは朝日岳と蚕玉岳の鞍部目指して直登するか、肩の小屋経由で夏道沿いに行くか、その時の積雪状況で決めています。
いずれにせよ、どんどん登ります。







剣ヶ峰直下から 北アルプスの眺めかなり登ってきました。もうすぐ稜線です。後ろに北アルプスが見えています。

なんて良い眺め!
乗鞍岳は立山からは見えない北アルプス南部の山・・・槍ケ岳や穂高連峰の展望台です。この眺めの中で滑りたくてここに来ます。






IMGP0056乗鞍岳の最高峰・剣ケ峰の直下まで登ってきました。後ろが剣ケ峰。頂上小屋が見えています。神社はあの裏かな。










IMGP0054剣ケ峰と蚕玉岳の鞍部から乗鞍エコーラインまで標高差約370mの滑りです。
出だしはかなり急です。でも下りるにつれ傾斜は落ちていきます。怖いのは(ような気がするのは)最初だけです。

下の道路(エコーライン)が見えていますね。






IMGP5707みなさんはじめはおっかなびっくりで滑り始めますが・・・











IMGP5697すぐに調子が出てきて楽しくなります(なるはず)。











IMGP0126最初から果敢に攻める猛者もいます。












IMGP5746少し傾斜が落ちて、本来の自分を取り戻す頃。
景色を楽しみながら滑れるようになってきました。










IMGP5828振り返るとこんな感じ。傾斜はまだ強いですが上手に滑っています。











IMGP0336さすがにゆとりのスタッフ山田。
彼はいつも重い装備を背負ってくれています。

シャイな山田はカメラに向かって作り笑いやドヤ顔ができません。ゆとりあるのだからもっとカメラ目線でビッグスマイルをお願いしたいのですよ。宣伝用写真なんだからさ。






IMGP0116絶景を満喫しながら高度を下げます。
あぁ、この滑りがいつまでも続いたらいいのに・・・。










IMGP5867最後は傾斜も落ちてのびのび滑れます。
もうエコーラインがすぐそこです。











IMGP5869あそこから滑ってきました!
振り返って喜びに浸ります。
矛盾していますが、いつもここにリフトがあったなら・・・と考えてしまいます。
もう1回滑りたいのですよ。

前回の立山ツアーに私たちがいつまでも雪を諦められないのは “ 全部立山のせいだ ” と書きました。・・・そう、なかなかスキーシーズンの終了は受け入れられません。
未練たらたらな私たちをさらに悩ますのがこの乗鞍岳です。だって、夏になっても滑れるんですもの。