IMGP8970 - コピー (2)今回の行ったつもりツアーは鳥海山です。
度々書いてきましたが、私がテレマークで行く春山の中で最も好きな山です。
月山も八甲田も大好きですが、5月の鳥海山も行かないなんて考えられない。スキーができなくなっても、山を見るだけでも行くと決めています。

G.Wの八甲田ツアーが終わったら鳥海山に移動します。それから2週間、鳥海山の山麓の定宿に滞在して、2泊3日もしくは3泊4日のバックカントリースキーツアーを二回転行います。

IMGP1867最初に行うのがネイチャースキーツアーです。
・・・ネイチャースキーツアーって? と言う方は、「ネイチャースキーツアー」のページをご覧ください。テレマークスキーの一種・ステップソールスキーを使って、鳥海山の山腹で遊びます。

七高山などの高みは目指しません。頑張って山頂や稜線に登れば、それだけ鳥海山の大斜面をたくさん滑れますが、ネイチャースキーツアーではそこには重きを置いていません。その楽しみは二回転目のツアーに任せます。

IMGP8937もちろん少しは登ります。やっぱり滑りたいですから。
でも、もっとゆっくり景色を眺めたり、あっちはどうなっているのかな・・・と気になる方を探検してみたり、ゆっくり雪上ティータイムを取ったり、お昼寝したり・・・。高みを目指さない分、山腹の森や斜面を行ったり来たり・・・好きなようにゆっくり過ごします。

こんなバックカントリーツアーも「あり」ですよ。


IMGP8919鳥海山はいくつものピークの集合体。とても大きな独立峰です。いくつか登山口があって、登山口まで車でかなり登ってしまいます。
美しいぶなの森は車で素通り。普通に鳥海山でスキーしようとする人には見向きもされません。でも、そこにステップソールスキーで遊んだら楽しい場所があります。
私たちは鳥海山でネイチャースキーツアーを行うために何度も何度も下見をして、そんな場所をたくさん見つけました。
ここもそんな場所のひとつ。この年はぶなの芽吹きが早く、新緑スキーです。

5月10日祓川の森 (31)さっきの尾根を登ったら、この斜面を滑れます。
ザックはベースに置いて登って滑って遊んでいます。









鳥海山・NS・祓川天ぷら (275)絶景かな!
ここも実は登山口より下のエリア。近くに登山口へ行く道路が通っていますが、道からは見えないのでこの斜面に気が付く人はほとんどいません。

お天気が良く山頂を目指す人がたくさんいたこの日。駐車場も満杯で大賑わいでしたが、私たちは一日中誰にも会わず、鳥海山の絶景を独り占めです。





IMGP9188山腹のぶなの森で遊ぶだけではなく、大斜面にも出かけます。
ブルーラインの鉾立登山口から笙ケ岳3峰の下まで登ります。ここまで来ると鳥海山の最高峰・新山や七高山、文殊岳などのピーク群が見えます。
二回転目のツアーではあれらのピークを目指しますが、ネイチャースキーツアーではここまで。
これで充分幸せです。



鳥海山・NS・鉾立 (105)稜線からブルーライン目指して滑ります。

広く緩やかな斜面でのびのび滑れます。










IMGP8946海からすぐの鳥海山。とくに鉾立や大平登山口のある側が海に近く、海を見下ろしながら滑れます。

下界は新緑真っ盛りです。緑の田園地帯と続く青い海を眺めながらの滑走・・・言葉も出ないくらいにすばらしいです!






鳥海山・NS・鉾立 (154)海の中に飛島があるのがわかりますか?
写真真ん中のやや右側の平な島です。まるで空に浮いているよう。・・・だから「飛島」なのかな?

この辺りを滑る時、晴れていればいつも飛島を探してしまいます。
飛島は酒田から船で1時間ほど。釣りと花の島なんですって。いつか飛島から鳥海山を見てみたいです。




鳥海山・NS・鉾立 (149)なんて広いのだろう!
下に田園地帯と象潟の街と日本海。右端にある島のようなのが男鹿半島です。











IMGP9659鳥海山ネイチャースキーツアーは別名 “ 鳥海天ぷらツアー ” と呼ばれています。
常連様からのツアー申込のメール。「鳥海天ぷら の予約をお願いいたします」と丁寧に書いてあるので、いつもクスっと笑ってしまいます。

その天ぷら。山中でフキノトウを摘んで、雪上で天ぷらをします。
ツアー中に天ぷらをすると言うアイディア。始めはスタッフにすら躊躇されましたが、今ではこれがこのツアーのメインイベントです。

二回転目・・翌週のツアーは七高山に行ったり文殊岳に行ったりする普通のバックカントリーツアーです。その時は天ぷらしてる場合ではないので(笑)、これはネイチャースキーツアーだけの楽しみです。

雪深い山の中で採れるフキノトウは人里の物と違って大きくて柔らかいです。
摘みたてのフキノトウを山の水で洗って、揚げたてを塩でいただきます。
フキノトウが良いからか、摘みたてなのが良いのか、全然アクを感じません。野菜のようにいくらでも食べられます。

IMGP8802スタッフ山田がもくもくと天ぷらを揚げています。
その年によってぶなの森の中で行ったり、景色の良い開けた雪上で行ったりします。

七高山から滑り下りてきた人がびっくりしていました。






鳥海山・NS・祓川天ぷら (215)揚げたてを炉端焼き屋さんのようにシャベルに乗せて配ります。
シャベルは非常時に使うのではなく、こんな平和な使い方をしたいです。











IMGP8831下山したら土田牧場に寄り道してから宿に戻ります。
土田牧場は海と鳥海山が見渡せるにかほ高原にあります。ここでソフトクリームやヨーグルト、ソーセージやハムなどが食べられます。

これはヨーグルトの中にソフトクリームが入ったもの。私はいつもこれ♪
夕方の色になってきた鳥海山を眺めながらいただきます。



IMGP8848にかほ高原はこんな所です。
海から最初に立ち上がる高原なので風が強く、風車が並んでいます。
ここでピクニックしたいです。









IMGP8857まだまだ宿には戻りません。
田んぼに映る夕焼けの鳥海山です。蛙が大合唱しています。
・・・ファンタスティック♡ 
一人だったら日が暮れるまで眺めていると思います。田んぼの脇だけど、ここにテント張って眠りたい。
田んぼ地帯は外灯も何もなく夜は真っ暗になります。星がとてもきれいです。夜に宿を抜け出して見に行ったりするので知っています。



鳥海山・NS・鉾立 (192)晴れた日はさらに海に夕日も見に行きます。
なにせ海が近いので。

鳥海山はスキーで遊ぶ所だけではなく、下界も寄り道したいところだらけです。
なのでいつも夕食時間に遅刻してしまいます。









IMGP9038もうずっとお世話になっている鳥海山ツアーの定宿です。
トレッキングツアーを行う時や八甲田の帰路に寄り道したり、一年に何度も泊まっています。

鳥海山山麓の美しい集落の中にあります。
歴史ある神社があったり、古い建物が残っていたりで集落の散策も楽しいです。





鳥海山・NS・祓川天ぷら (322)ある日の夕食です。
海の幸やこの時期の山菜やタケノコ、昨年秋の山のキノコなどを使ったお料理です。
どれも丁寧に作られていて本当に美味しい♪
きれいなお庭に面した大広間でいただきます。

鳥海山ツアーのことはとても1度では書ききれません。次の行ったつもりツアーも鳥海山です。